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会長挨拶

shirane.jpg国民の目を守るために

会長 白根雅子

はじめに、平成30年7月豪雨にて被災されました方々に心よりお見舞いを申し上げます。各地の1日も早い復興をお祈りいたします。

日本眼科医会(以下、本会)は、昭和5年に創立され、以来90年近くにわたり国民の目を守り、我が国の保健・福祉の向上に寄与するための活動を積み重ねてまいりました。

本会は、14,300名余の眼科医で構成されます。全ての国民の皆様に最適・最善の眼科医療を提供できるよう、都道府県眼科医会、日本眼科学会(日眼)、眼科関連団体*と手を携えて事業を行っています。

日本人の平均寿命は男性が81.09歳女性が87.14歳となりました1) 。人が得る情報の80%は目から入ってくると言われていますので、目の健康を守り、いつまでも清明な視力を保つことは、自立し活動的な人生を送るために大変重要です。現在、視覚障害を生じる原因として最も多い疾患は「緑内障」、ついで「糖尿病網膜症」です。これらの疾患は、早く発見し早期に治療を開始すれば、視覚障害に至ることを抑えることができます。そのためには、目の病気を正しく理解して病気と向き合うことが肝要です。本会は、毎年「目の健康講座」を全国各地で開催したり、ホームページ上で、あるいはポスター・リーフレットを作成して新しい眼科情報を提供するなどの啓発活動に力を注いでいます。

一方で、今もなお眼科医療の力が及ばない難病もあり、見えにくくなって視覚障害を背負われた方々が全国に180万人近くおられます。そのような方々には、適切なロービジョンケア**を受けていただくために、各地で視覚障害者支援ネットワークの構築を進めています。視力が低下しても、その方の生活スタイルに合った訓練を受けて、仕事や社会参加を続け、充実した人生を送っていただけるようにサポートをいたします。

視覚障害は、個人の生活を不自由にすると同時に、社会の生産性にも影響を及ぼし、その社会的コストは、年間で約8兆8,000億円とされています2)。本会では、眼疾患を早期に発見して治療を開始し、視力低下を防ぐことを目的にした「公的な成人の目の検診プロブラム」の創設を目指して各方面に働きかけを行っております。

私たちは、国民の皆様の視覚を守り、QOL( Quality of Life) の向上に寄与すべく、眼科医療に関する研究と公衆衛生活動に全力で取り組んでいますので、本会の事業にご理解とご協力をいただけましたら誠にありがたく存じます。


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1)平成30年度 厚生労働省統計
2)日本における視覚障害の社会的コスト  日本眼科医会研究班報告 2006~2008.日本の眼科 第80巻第6 号 付録
*眼科関連団体 : 日本視能訓練士協会、日本眼科用剤協会、日本眼科医療機器協会、日本コンタクトレンズ協会
**視覚障害者の支援・訓練