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メガネを作る際には眼科受診を。

視力が落ちてきたとき、まず頭に浮かぶのは「メガネで見えるようにならないか」ということでしょう。ここで大切なことは、すぐにメガネ店へ行かずに、目に病気がないか、必ず眼科の検査を受けることです。
下の写真は糖尿病網膜症患者さんの眼底です。メガネで1.0以上の視力が得られていたので、何の問題もないと放置していました。視力低下に気づいて治療を開始しましたが、不幸にも失明に至った症例です。この他、かなり進行した緑内障でもメガネによる視力は良好なことが多いため、病気が見落とされ治療が遅れることがあります。
緑内障患者さん全体の2割しか眼科受診をしていないと言われています。このように病気の早期発見、早期治療が遅れる原因のひとつに、直接メガネ店で検眼し、「メガネをかければ見える」と安心してしまうことがあげられています。

糖尿病網膜症の眼底の写真

(鈴木眼科吉小路 鈴木武敏院長 提供)
この写真は、糖尿病網膜症の患者さんの眼底です。たくさんの出血が見られますが、メガネによる視力が1.0以上出ています。早期発見、早期治療がなされなかったため、その後失明に至ってしまったケースです。

 

視力低下の原因を知ることが大切

視力が落ちてきたときに、それが、近視、遠視、乱視、老眼(老視)といった屈折異常によるものなのか、他の目の病気のためなのかどうかについては、眼科専門医でなければ診断することができません。メガネを作る際には、まず眼科へ行って自分の目の状態を診察してもらうことが重要です。もしも目に病気があった場合に、メガネをかければ見えるので大丈夫だと安心していると、治療が手遅れとなって取り返しのつかない状態になる可能性があります。検眼はあくまでも医療行為であり、適確な眼科検査もないまま、メガネを作製、購入することは危険なことなのです。日本眼科医会に会員から寄せられた、医師の処方なしで作製されたメガネの問題点をみると、最も多いものが「眼に病気があるにもかかわらず、メガネを作ってしまったケース」で、報告全体の実に3分の1以上を占めます。
一方、メガネ店の責務は、眼科専門医の処方せんに基づき、適正なメガネを作製し、フィッティング調整することにあります。しかし、時にその作製と調整がきちんと出来ていないこともあります。また、検眼時には仮のメガネ枠でテストをするため、完全なシュミレーションができず、実際できあがってきたメガネが、予想したよりも、強すぎたり弱すぎたりすることもあります。こうした場合は、メガネはなるべく早いうちに正しい装用状態になるように、作製したメガネ屋さんで再び調整をしてもらうことになります。調整などで済まないような場合、レンズの度数変更を眼科専門医が製作した店にお願いすることもあります。メガネ店を選ぶ際には、こうした再調整や処方内容の変更に応じてくれる店を選ぶのが良いでしょう。今、流行のインターネットでのメガネの購入は、こうしたアフターサービスが不確定なのでお薦めできません。
メガネを作る際には、まず眼科専門医を受診し、眼の病気の有無を確かめてから、良心的で信頼できるメガネ店で作ってもらうことが大切なのです。