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色覚異常といわれたら

9.よくある質問 Q&A

Q :2型色覚と1型色覚の違いはなんですか?
A :一番大きな違いは「赤」に対する明るさの感じ方です。
2型色覚の人には暗く感じる色はありませんが、1 型色覚の人は赤い光や赤い物体を、色覚が正常な人の10 分の1 位の明るさにしか感じません。ときには灰色と混同してしまうこともあります。
「赤」は現在の社会では危険を知らせる色として使われています。例えば、赤信号は「止まれ」ですし、車のブレーキランプも「赤」です。1型色覚の人は「自分には危険信号が見にくいんだ」ということを十分に自覚し、状況判断していくことが大切です。
Q :色覚異常の人は照明によって色が変わって見えるというのは本当ですか?
A :色覚異常の人は照明の色によって、ときに知覚する色が大きく変化するという特徴があります。
ショーケースに置かれた生肉は照明の色によって新鮮に見えたり、やや古そうに見えたりします。洋服の色も太陽の下と白熱灯の下とでは色が多少違って見えます。しかし、白熱灯の下で見れば全てが「ダイダイ味」を帯びてしまうのかというと、そうでもありません。これが「色の恒常性」といわれるもので、色が認識されるための大切な機能の1つです。
色覚異常の人ではこの状況は少し違ってきます。色覚異常があると、「赤」対「緑」の色対比の感覚よりも、「黄」対「青」の色対比の感覚の方がずっと強くなっていますので、例えば赤みと紫みの混じった「ピンクの花」は太陽の下ではやや薄めの「青い花」に見えますが、青味成分がほとんど含まれていない白熱灯の下では「青」の感覚が消えて「黄」の感覚だけが残りますので、「ピンクの花」は赤みがかった「黄色の花」に見えてしまいます。

解説:色の認識
網膜には緑(M)、赤(L)、青(S)の「錐体(すいたい)」という3 つの色センサーがあります。これらの錐体が光に反応すると、赤と緑の錐体からの信号が足し合わされた黄信号である「黄」対「青」と、赤と緑の錐体からの「赤」対「緑」の、2 つの対比する色信号に網膜内で変換され、脳に送られて色が認識されます。

Q :2 型色覚は「緑」、1 型色覚は「赤」が弱いはずなのにどうして同じような色間違いをするのですか?
A :2 型色覚も1 型色覚も「黄」対「青」の対比信号が強く、「赤」対「緑」の信号が弱いという共通点を持っています。
2 型色覚は緑の錐体、1 型色覚は赤の錐体に機能不全がありますが、どちらの錐体からの出力が低下しても「赤」対「緑」の対比信号は減弱してしまいます。一方、この2つを足し合わせた「黄」への色信号は弱まらず、「黄」対「青」の対比信号は正常に出力されます。このような共通点を持っているため、2 型色覚も1 型色覚も同じ様な色間違いや色混同をするのです。
Q :色覚異常の保因者は女性だけですか?
A :色覚正常な男性から色覚異常が子孫に伝わっていくことも、ごくまれにはあります。
人類は進化の過程でX 染色体上に赤と緑の2 つの遺伝子が形成され、色覚を獲得しました。通常は赤遺伝子が1個、緑遺伝子が1 個ですが、赤遺伝子1 個に対して緑遺伝子を2 個以上もつX 染色体もでてきました。現在、色覚正常な日本人男性の約60%は複数個の緑遺伝子を持っています。
緑遺伝子が複数個あっても、2 つ目以降の緑遺伝子は表にその性質が現われませんので、2 つ目以降の緑遺伝子が仮に色覚異常の緑遺伝子であったとしても、1 つ目の緑遺伝子が正常であれば色覚は正常になります。
このような男性のX 染色体が受精によって女児に受け継がれるとき、2 つ目以降にある色覚異常の緑遺伝子が、「組み換え」によって偶然に1 つ目の緑遺伝子の場所に移動したとすると、その女児は色覚異常の保因者になります。