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飛蚊症と網膜剥離 なぜ?どうするの

5.どうして網膜剥離(裂孔原性)が起こるの?

飛蚊症が生じるのは

眼内には網膜に接して存在する、卵の白身のような透明なゲル状のゼリーのような液体があって、これを硝子体といいます。硝子体は、加齢とともにサラサラした液体とベトベトとしたゲル成分に分離していき、ゲルの骨格成分であるコラーゲンが凝集して、明るい光が入ってくると網膜に影を落とすようになります(硝子体の液化変性)。この影を自覚するのが飛蚊症で、そのうち後方の網膜からゲル成分の硝子体が離れていきます。これを後部硝子体剥離といいます。後部硝子体にはコラーゲンの密度が高い部分があり、飛蚊症の自覚症状がさらにはっきりします。このように飛蚊症は、加齢などの硝子体の液化変性や後部硝子体剥離で生じることが多いのですが、その際に網膜裂孔を伴うことがあります。またぶどう膜炎や他の原因による出血や炎症などで硝子体が混濁しても飛蚊症が生じます。

後部硝子体剥離と網膜剥離(「3.網膜剥離とは」図3参照)

後部硝子体剥離は50歳以上で生じることが多く、それ自体は加齢による生理的変化で問題はありません。しかし、ゼリー状の硝子体と網膜の癒着が強い場所(病的に網膜が薄い部分)があると、後部硝子体剥離が起こるときにその部分がひっぱられて網膜に亀裂(裂孔)ができることがあります。網膜の一部がひっぱられる状態が長く続くと、そこにできた網膜裂孔から硝子体の液体成分が神経網膜の裏側にまわり、神経網膜が網膜色素上皮から剥離していきます。これが網膜剥離です。

原因は加齢以外にも

後部硝子体剥離や網膜剥離は加齢による変化によって生じるのがふつうですが、眼球の打撲などで急激に眼球が変形して発生することがあります。また、後部硝子体剥離がなくても、強度の近視や遺伝的な素因などで網膜に萎縮性の孔が生じることもあります。若い人の網膜剥離は、外傷やこのような網膜変性によって起こる場合がほとんどです。