トップページ > 目についての健康情報 > 糖尿病で失明しないために > 4.糖尿病になったら全員失明するの?

糖尿病で失明しないために

4.糖尿病になったら全員失明するの?

糖尿病網膜症が出てくるには、糖尿病になってから数年から10年くらいかかることが分かっています。糖尿病にかかってすぐに目にくるわけではありませんし、血糖コントロールをしっかりとすれば糖尿病網膜症が出てくるのを予防することもできます。重症な糖尿病網膜症になって失明したり、失明の危機に迫っている患者さんは全糖尿病患者さんのうちの20%くらいと推定されます。
こうした事態を避けるために、糖尿病の患者さんは定期的に眼科を受診し、眼底検査を受けることが必要です。

重要な眼底検査

糖尿病に限らず、眼底検査は目の状態を把握するのに重要な検査の一つです。体の中で血管や神経の状態を直接見ることができるのは目だけです。糖尿病網膜症の場合には小さな眼底出血から始まりますが、この時点では自覚症状が全くなく、どのくらい進んでいるかは自分では分かりません。

ところが散瞳(目薬をつけて瞳を開くこと)して精密眼底検査をすると、小さな出血でもつぶさに分かります。腎臓や手足を動かすための神経などではこれはできません。自覚症状がない段階で病気の重症度を判定できるという意味で、精密眼底検査は大事な検査です。

糖尿病黄斑浮腫

網膜の中央には「黄斑」という物を見るのに大事な場所があります。色や形を判別するための神経が、網膜の他の部分と比べて密集している所です。糖尿病ではこの黄斑に浮腫(水ぶくれ)が起こりやすく、浮腫になると神経の感度が低下します。物を見ようとすると中心の部分がかすんで見えない、物がゆがんで見える、小さく見えるなどの症状が現れて、そのために視力が低下します。これを糖尿病黄斑浮腫といいます。硝子体出血や網膜剥離とは別の状態で視力が低下することになります。糖尿病黄斑浮腫は糖尿病網膜症が重症になればなるほど起こりやすくなりますが、軽症の段階である単純糖尿病網膜症や増殖前網膜症の段階でも起こります。