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高血圧性網膜症

5.高血圧性網膜症とは

高血圧性網膜症は、いままで述べてきた高血圧を引き起こす抵抗血管の収縮が、極限状態になってしまったこと(血管痙縮性網膜症)に他なりません。

このような状態になると、網膜の細動脈の下流にあり、組織の呼吸や栄養をつかさどっている大切な毛細血管が、血液不足におちいってつまったり破れたりし、さらに下流の静脈系の血管にもほぼ同様の変化が現れてしまいます。その結果、小梗塞や出血やむくみが起こり、人一倍に酸素やエネルギーの必要な神経組織である網膜はたちまち機能障害を起こし、場合によっては部分的に壊死してしまう箇所さえできてしまいます。

しかも、このような障害はなにも網膜に限ったことではありません。なぜかといえば、私たち哺乳類の毛細血管は4種類あり、脳と網膜の血管だけが特別な構造でもっとも丈夫であるとわかっているからです。だとすれば、毛細血管があまり丈夫でない他の組織で起きていることは、もっと凄まじくて当然でしょう。文字通り生命の危機、これが下の眼底写真で実際にお見せする高血圧性網膜症の意味であると考えてさしつかえありません。

42歳男性と27歳男性の眼底写真例

42歳と27歳の男性例

いずれも最大血圧が200を超えていた方の右眼底写真です。線のような白い濁りは小梗塞巣、点状の濁りは血管から汁が滲みだした滲出斑です。ですが、本当の問題は、うっかりすれば見落としてしまうまでに細い細動脈(矢印)なのです。