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飛蚊症と網膜剥離 なぜ?どうするの

6.網膜剥離の症状と診断

網膜剥離にもいろいろあって、網膜裂孔の位置や大きさ、数、網膜剥離の進行程度、出血の合併などによって、視力低下、視野障害、飛蚊症、光視症、変視症などの症状が異なります。ときには無症状で、コンタクトレンズ検診などでたまたま受けた眼底検査で指摘されることもあります。代表的な症状をあげてみましょう。

(1)視野にフワフワしたゴミか蚊のような影が見える

明るい背景で読書したり、青空や白い壁などを見たときに、視野のなかに何か浮遊物の影が移動するように見えるのを経験します。これを「飛蚊症」といいます(「5.どうして網膜剥離(裂孔原性)が起こるの?」参照)。はじめて飛蚊症の変化を自覚したときには、それが近視や加齢による単なる生理的な変化なのか、網膜裂孔などを合併する病的な変化なのか、眼底検査を受けることが大切です。

(2)視野の隅に稲妻のような光が走る

これを「光視症」といいます。眼球運動に付随して、視野の周辺に一瞬あるいは数秒間光が走るという自覚です。硝子体と網膜の癒着が強い場所(病的に薄い網膜)があると、後部硝子体剥離がその部分で生じにくく、その部位がひっぱられて網膜が刺激されると、視野のなかに光が走ります。光視症を自覚する人の一部に、網膜に亀裂(裂孔)が生じていることがあります。

(3)視野全体がススがかかったように見える

後部硝子体剥離などの際に、網膜血管がひっぱられたり、網膜裂孔が生じて出血することがあります。硝子体中に出血が広がると、視野全体が暗くなったり、飛蚊症の影が増えたり、ススがかかったように見える場合があります。

(4)ものがゆがんで見える・見える範囲が狭い(視野欠損)・メガネをかえても視力が改善しない

網膜剥離が黄斑に近づくと感度のいい網膜が障害され、それに対応する視野が欠損します。上の方の網膜が剥離すると視野の下の方が暗くなり、下の方の網膜が剥離すると視野の上の方が欠損します。黄斑が剥離すると、ものがゆがんで見えたり、視力が低下します。網膜裂孔の位置や大きさなどで、視野欠損や視力低下の程度や進行は異なります。

飛蚊症や光視症、視野障害などの自覚症状が現れたら、網膜剥離による可能性がありますので、早急に眼科を受診してください。
網膜剥離と診断された場合、剥離期間が長いほど神経網膜が損傷されますので、緊急に治療が必要です。一般に手術前の視力がよいほど、手術後に得られる視力もよいといわれます。とくに黄斑剥離が有るか無いかは、手術後に得られる視力に大きく影響します。
網膜剥離のタイプによって安静度や手術までの緊急度は異なるものの、一般に早急な手術が必要となりますので、担当の眼科医に相談してください。

生理的飛蚊症と診断されたら

飛蚊症で眼科を受診し、網膜裂孔などがなくて、近視あるいは加齢による硝子体の変化(生理的飛蚊症)と診断されたなら、まずはひと安心です。ただし、後部硝子体剥離などの加齢変化がさらに進行して、将来網膜剥離を生じる可能性はあります。眼底検査を担当した眼科医に、経過観察の方法を確認してください。
また、飛蚊症がひどくなったり、光視症などの新たな症状が加わったときは、もう一度、検査を受ける必要があります。