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高血圧性網膜症

8.なぜ高血圧性網膜症が克服できたのか

この答えはきわめて簡単です。治療薬の革命的な進歩と、社会的な認識が、この数十年で良いほうに一変してしまったからなのです。命の危険さえある脳卒中や心筋梗塞などの病気が、高血圧症と深いかかわりをもっていることは、現在の日本では常識となっています。では治療の進歩はといいますと、抵抗血管をリラックスさせる安全な薬が数多く開発され、速やかに普及したことがあげられます。しかもこれらの薬は、多くの場合、1日3回ではなく1回の服用ですむ長期持続型になっているのです。

その代表格は、腎臓からだされるホルモン(レニン)をきっかけにつくられた、アンギオテンシン(強力に血管を収縮させる作用がある)を働かせなくする系列の薬と、血管の筋肉に直接作用して管腔を広げるカルシウム拮抗薬系の2つです。さらに、もう1つの血圧を上げる原因である心臓の働きすぎをおさえる薬も、さまざまに進歩改良されています。

たとえ予期せぬ副作用がでたとしても、多様な薬物が選択できる現在、医師と患者さんとの相互協力と信頼関係があれば、治療の道は必ずひらかれます。